9/09/2015

Farewell, my lovely summer


夏は夜道を歩くと潮の香りがする
汗ばんだ肌に潮がはりつくこの感覚
わたしはきらいじゃない

夏が別れを告げるころ
夜道は提灯のあかりで照らされはじめる

最後の潮風が運んでくれるのは笛の音
鐘の響きと太鼓のリズム

夏が去るときに、一緒に
わたしも連れ去られてしまいそうになる

笛の音が異界の扉を開く気がするから

向こう側にあるのは遠い過去か
それとも、もうひとつの現実か

汗ばみべたつく肌と潮の香り
突然降り出す雨に洗われる夏の
水に満ちた季節のおわり

少しずつ空気が乾いていくのが切ない


***


写真の水色は、友人が日本を去るまえに
送ってきてくれたプレゼントの包み紙

南国の両親が会いに来てくれたとき
わたしにくれたプレゼントも同じ水色だった

わたしのまわりに寒色系のものはなく
とても新鮮で心がすーっと落ち着く

彼らが同じ色を選んだのは
きっと偶然ではなくて
わたしに必要な色だったから
選んでくれたのだと思う