5/28/2015

blessings


四月
着替えて外へ出たわたしを
迎えてくれたのは
空へ向かって
吸い込まれていく桜の花びら

山の緑を背景にして舞い上がり踊る
小さな小さな花びら

季節はずれの雪かと目を疑った

桜の木なんてどこにもないから
天から降ってきたのかと思った

咲き乱れたあとに待っているのは
花の命の終わり

それは嘆き悲しむものではない

新しい命を迎えるための
最後の舞は
古い自分を脱ぎ捨てるわたしへの
天からの祝福のシャワーだった

生まれ変わったあとの外の景色は
今までとすっかり違っていた

自分の視点が変われば
世界も生まれ変わる

川の水はとても冷たくて
全身を清めていると
この冷たい雪解け水は
わたしの産湯かもしれないと思った


*****


五月
これから生まれ変わろうとする
わたしの胸もとにとまったのは
綺麗ないろをした1羽の蝶

生まれ変わりの道を歩く
わたしに寄り添い
まさに大地と繋がろうとするそのとき
ふわりと軽く浮かぶように
飛び去っていった

これから変容を迎えるわたしに
あいさつをしにきてくれたみたいだった

蛹から蝶へ
そのプロセスを終えた
美しい先人として
祝福のメッセンジャーとして

おそれることなく
そのまま進めばよいと
そう教えてくれた


*****


生まれ変わって外へ出たわたしを
迎えてくれたのは
雲ひとつない青空へ向かって
吸い込まれていく
たくさんの真っ白な綿毛

新しい命を宿し
新しいはじまりを内に宿し
空へと自由に羽ばたいていた

これからがスタート

生まれ変わったわたしを
導いてくれているようだった

太陽の光が眩しくて
思わず目を細めた

全身で光を浴びていると
そのあたたかさが肌にしみこみ
次々に種が芽を出すような
そんな不思議な感覚がした